丹沢/世附川水ノ木沢
- GPS
- 07:30
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 1,246m
- 下り
- 1,246m
コースタイム
- 山行
- 7:03
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 7:30
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
林道終点のゲート前に駐車。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆道の状況 ・菰釣山登山道:林道登山口とブナ沢乗越にのみ道標がある。途中は赤テープ等だが下りではよく見えるように適所にパウチした道標が木の幹に付けられていた。利用者は少ない様子。 ・甲相国境尾根:道標も多く危険は少ない。 ◆登山ポスト 登山ポストは見当たらなかった。 |
写真
感想
丹沢離れしたナメが美しい水ノ木沢を再訪した。3年前はルートミスして最後に300m近い尾根登りがあったが、今回は問題なく源頭まで詰められた。去年の台風のせいか倒木は多かったが、以前はもっと緑が濃い感じだったけれど洗い流されて爽やかになった印象もある。いずれにせよ美しい渓だ。
今回も道志の森キャンプ場を通り過ぎて林道終点からの出発。「丹沢の谷110」では水ノ木沢は三つ星だけど浅瀬から1泊2日行程となっていてなかなか行きにくい沢だったが、こちらからだと普通に日帰りできる。正にコロンブスの卵的な感じだ。林道終点からブナ沢の水場まで20分、そこからブナ沢乗越まで20分、菰釣山まで1時間ちょっとで登れてしまう。菰釣山から南尾根へと進むが、3年前は背の高い笹に覆われていたのが笹は枯れて比較的見通しが良い径になっていた。大栂の手前で男女2名の登山者と行き違ったのにはお互い驚いた。大栂から方向を西側に変えて下って行く。1050mで南の支尾根に乗り、862mピークで西側に降りていく。最後に急斜面を降りて行くと菰釣山林道に降り立つ。林道の脇すぐに水ノ木沢は流れている。
遡行の始まりには特別感は無い。一旦沢は左に屈曲するがこの辺りでは左岸の斜面が崩落して倒木が流れ込んでいた。3年前は倒木は殆ど見なかったからやはり昨年の台風の災禍なんだろう。最初に出合う2条2m滝も今回は左側からしか水が流れていなかったが滝上に登ってみると大量の倒木が堰きになって右側の流れを妨げていた。とは言え一枚岩のナメ床を透き通った水が滔々と流れていくのには変わりはない。そこここに見られる魚影も相変わらずだ。次の3m滝は斜上するバンドから左壁を登るが滝上もナメが続く。ナメが続きどう見ても5mはありそうな釜を湛えた3m滝に出合うが、Aki-CLさんは右壁をヘツリながら行けると見ていたが結局右岸を高巻いた。その滝上もナメが延々と続いていく。ナメが続きながらゴルジュっぽくなり2段10m滝に出合う。
2段10m滝は大体が明るい印象の水ノ木沢にあって深淵と言う単語を思い浮かべるゴルジュの暗さの中にある。実際には右壁は階段状になっているので登攀は容易だ。最上部は前回はぬめりがあり嫌らしさを感じたが、今回はそれは無かった。滝上でちょうど遡行を初めて1時間経ったので昼食休憩としたが、そこでもAki-CLさんは釜でヤマメを追っかけてる。そこから数分で2条8×15m滝に出合うが、手前で右岸側の支沢から流されて来たのだろうか大量の流木に邪魔されている。滝に辿り着くと実に優美に水が流れる美しい姿だ。そしてその上もナメが続く。丹沢離れした景観だ。
ここから沢の分岐には注意をしなくては、と話し合っていたにも関わらず970mの分岐では前方がゴロゴロした岩の堆積があったので左俣に入ってしまった。ナメが続いたのでこれで良いと思ったが少し進むと二俣になっていて間違いに気付いた。本流もナメが続く。3段8m滝は前回それと気付かずに登ったようだが、当時の写真を見ると全体が緑色の苔に覆われていて印象が随分と変わっていた。その後もナメとナメ滝と釜が続き楽しませてくれる。そして前回間違えた1040mの二俣だが、良く観察すると最初に分けた二俣を右俣に入ると直ぐにインゼル状になっているものの二俣になっていたようだ。ここを左に入るべし、と言うことだ。前回は右俣に入り直ぐに水も涸れ、踏み跡に導かれて支尾根に取り付いたものの250m以上も木登りのような登高が続いて苦しめられた。しかし左俣に進むとこれに比べれば実に安楽なものだった。
1100mを越えた辺りで水も涸れたので靴を変えて行く。順調に苔状4m等も越えて行ったが1250m辺りでトポより右手に逸れていることが解った。右手に行く程尾根に出る標高が高くなるので余り登らないようにしながら左にトラバースして行くと数分で尾根に出た。Aki-CLさんは落石も考えて少し早めに左の尾根に取り付いて行き、少し西側で尾根に出た。前回に比べたらなんと楽なことか。でもこの辺りから既にハエが五月蝿い状態だったので菰釣山を越えて小屋まで歩いて小休止とした。菰釣山のベンチはほぼハエに占有されていたが、小屋まで降りるともうハエもいない。小屋からは林道終点まで30分だ。正しいルートで登り楽は出来たがでも疲れた。でも美しい渓を存分に楽しめて大満足だ。
梅雨の合間にちょうど良く楽しむことが出来た。リクリエーションとしてはこれまたちょうど良い感じだ。世附の沢は良いですね。
丹沢の谷110ルート(山と渓谷社 1995年)に、
「ナメとナメ滝が続くピカイチの沢で、すべての沢登り愛好家に満足して頂けること、間違いなしの一本である。」
と説明されている通りの沢だが、今回は倒木が多く少々苦労した。
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